ジャケットの切れ目の始まり
ジャケットに切れ目が生まれたきっかけは、乗馬にあります。
もともと、ジャケットはノーベント(切れ目なし)が主流でした。
しかし、貴族たちが乗馬をする際、ジャケットの裾が邪魔にならないように工夫されたのが切れ目の始まりです。
現在私たちが着ているスーツやジャケットのルーツは、19世紀の貴族の知恵によるものなのです。
ベントの歴史について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
サイドベンツの始まりは騎士だった?
センターベントは貴族の乗馬スタイルから生まれましたが、サイドベンツは実は貴族ではなく、騎士から生まれたベントです。
なんともかっこいいですね。
では、なぜ騎士がサイドベンツを必要としたのでしょうか?
それは、剣を腰に帯びる際に、ジャケットの生地を傷つけないためだったのです。

剣を腰に吊るすと、通常のノーベントやセンターベントでは生地がこすれて傷んでしまいます。
そこで、ジャケットの両端に切れ目(サイドベンツ)を入れることで、剣を吊るしても動きやすくし、生地を保護することができたのです。
まさに「騎士の知恵」と言えますね。

現代のスーツにおけるサイドベンツ
やがて、サイドベンツは英国の軍服や貴族の装いにも取り入れられ、現代のスーツのデザインとして定着しました。
現在ではビジネススーツに最も多く採用されています。
一方で、センターベントはアメリカのアイビーリーグスタイルやブリティッシュトラッドのジャケットに多く見られます。
どちらを選ぶかは好みやシチュエーションによりますが、サイドベンツは動きやすさとエレガントなシルエットを兼ね備えているため、ビジネスシーンでも人気が高いのです。
ビジネスシーンではサイドベンツを
ビジネスシーンではぜひサイドベンツを選びましょう。
もちろんセンターベントでも問題はありませんが、紳士服の知識がある人はセンターベントがカジュアルなベントと知っています。
スーツは教養。ぜひ意識してみましょう。
なぜ「サイドベント」ではなく「サイドベンツ」と呼ぶのか?
「なぜサイドベントではなくサイドベンツなの?」という質問をよくいただきます。
ノーベント、センターベントと呼ぶので、「サイドベンツ」も「サイドベント」と言いたくなりますよね。
この違いには明確な理由があります。
両端に切れ目があるため、複数形になる
「ベント」は英語で「Vent」と書き、通気口や切れ目を意味します。
しかし、サイドベンツはジャケットの両端に切れ目が入っています。
そのため、英語では単数形の「Vent」ではなく、複数形の「Vents」となり、「サイドベンツ」と呼ばれるのです。
しっかりとした理由があるのですね。
まとめ
サイドベンツは、もともと騎士が剣を吊るすために考案されたデザインでした。
その後、軍服や貴族の装いにも取り入れられ、現代のスーツにおいても重要なディテールとして定着しています。
また、英語では両端に切れ目があることから「Vents」と複数形で表記され、それが「サイドベンツ」と呼ばれる由来になっています。
動きやすさとエレガントなシルエットを兼ね備えたサイドベンツは、ビジネスシーンでも定番のスタイルです。
ビジネスシーンではサイドベンツをメインに選んでいきましょう。
フォーマル度合いでは
- ノーベント
- サイドベンツ
- センターベント
の順番です。
次回スーツを選ぶ際は、ぜひベントの違いにも注目してみましょう!
スーツに関する相談、ご質問は何なりと!













ようこそ紳士の時間へ。
あなたが普段着ているジャケット、その裾のデザインに注目したことはありますか?
ジャケットの裾には、以下の3種類のスタイルがあります。
今回は、最も一般的な「サイドベンツ」について、成り立ちや意味を掘り下げていきます。
この歴史を知ることで、スーツへの理解が深まり、さらに紳士服を楽しめること間違いなしです!
それでは、素敵な紳士の時間をお過ごしください。